教会月報 巻頭言

2023年5月​​​​​​

聖母月

ダニエル 李 昇倫 神父

 「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって、神があなたがたに求めておられることである」
(1テサロニケ 5:16-18)

 周りの状況に関係なく、常に喜び、いつも祈り、いつも感謝する人生を送りなさいということです。
この生き方をする時、平和な人生だと思います。
このような平和は純粋に神様からの贈り物です。
数年前の教皇に関する記事のタイトルが面白いです。
“教皇様は聖ペトロの聖殿で聖なるロザリオで祈りのマラソンを始めます”

 「祈りのマラソン」という言葉が心に残っています。
私たちはどんな祈りで教皇様の「祈りのマラソン」に一緒に参加しなければならないでしょうか?

 聖母を象徴するバラが最も満開になる5月を、カトリック教会は聖母月と定めています。

 私たちがよく祈る「ロザリオ」はバラの花冠(はなかんむり)を意味するラテン語です。
初代教会の迫害の時代、殉教者たちにバラで編んだ冠をかぶせました。
殉教者たちの死の前で彼らがかぶったバラの花一つ一つに「アヴェ・マリアの祈り」を捧げたのがロザリオの由来です。

 こんなに悲しいけど、何より美しいロザリオの祈り。

 息子の死の前でも黙々と祈りを捧げた信仰の模範である聖母に倣ならって捧げる祈りがまさにロザリオの祈りです。

 私たちはカトリック信者として生きながら、果たしてバラの冠を作って聖母に奉献しているでしょうか?

 バラの一花一花、聖母への花が冠となる時、ロザリオの祈りが完成します。
私のために、家族のために、隣人のために、何よりも私たちの救い主イエス様のために、5月の一ヶ月は聖母とともにバラの花冠を作る時間を持つのはいかがでしょうか。