2015年4月
信仰より健康…
ヨゼフ 赤波江 豊 神父
皆さんご復活祭おめでとうございます。
今年の復活祭、皆さんはどのような気持ちで迎えられたでしょうか。
特に春は入学、入社の時期でもあり若い人たちにとっては希望の季節です。
でも皆さんの中にはこの復活祭を様々な事情でつらい気持ちで迎えなければならない方もいらっしゃるでしょうね。
そのような方のために「信仰より健康」!!
でも信仰より健康と聞くと熱心な信者さんの中には「信仰より健康とはけしからん。信者は何事においても信仰第一であるべきだ!」と言われる方もあると思います。
たしかにそうです。
私たちの生活は信仰第一であるべきです。
でもある偉大な聖人はこう言いました。
「もしあなた方が行き詰まって悩んだときには、まずよく食べなさい、よく寝なさい、そして旅に出なさい。それから祈りなさい」と。
実に健全で健康的な霊性だと思います。
この聖人が言うには、人間行き詰まって悩んだとき、ただやみくもに祈るのではなくまず健全な精神状態を保て、それから祈れということなのですね。
だいたい私たちは落ち込んでいるときには精神状態が不安定なことが多く、そのような状態の中でやみくもに祈って何か決断しても、よくない結果をもたらすことがしばしばあります。
ですから行き詰まって悩んだときの順番は、(1)しっかり食べる (2)よく寝る (3)旅に出る(一人旅だと思います) (4)祈る、で祈りは最後なのです。
偉大な聖人の言葉にしては意外ですが、祈りは正しい精神状態の中で行われるべきことをよく伝えています。
ですから行き詰まって悩んだとき、大胆に「信仰より健康」と言っても神様は納得してくれると思いますよ。
でも皆さん勘違いしないでください。
この原則はあくまでも人生に行き詰まって悩んだときに当てはまるもので、何事もないときに当てはめたらいけませんよ。
何事もないときにこの聖人の言葉に従って、たらふく食べて、グーグー寝て、温泉旅行に行って、たまにはお祈りでもしようかと思ったら神様怒りますよ。
何事もないときはあくまでも信仰第一ですよ!