教会月報 巻頭言

2011年10月​​​​​​

ワールドユースデーへの誘(いざな)い

マルセリーノ 春名 昌哉 神父

 8月15日から24日まで、スペインのマドリードで行われたワールドユースデー( World Youth Day )に参加しました。
私にとっては16年前のマニラ大会に参加して以来、本当に久しぶりのワールドユースデーでした。
16年前は青年として、今回は同伴者としての参加でした。

 ワールドユースデーは前教皇、ヨハネ・パウロ二世の呼びかけで1985年に始まり、それ以来2、3年ごとに開かれてきました。
毎回世界各地から大勢の青年たちが参加します。
私が参加したマニラ大会には約400万人、今回のマドリード大会は約200万人の青年たちが集まりました。
教皇様を中心として青年たちが集まり、祈りとカテケージス、分かち合いを中心にして交わりを深めていきます。

 今回も世界各国の青年たちと豊かな交わりの時間を持つことができました。
言葉の壁は存在しますが、同じキリスト者として信仰によって深く結ばれている、教会は一つであることを肌で感じることができました。
そこで出会った多くの青年たちが私たちに、
「日本は大丈夫ですか、復興はどのぐらい進んでいますか」
「私たちも日本のためにお祈りしています」
という温かい言葉をかけてくれました。
世界の人たちが日本のことを心にかけてくれていることを、本当にありがたく感じ、力づけられました。

 このような出会いを通して青年たちは、自らの信仰と向き合い、それを深めていきます。
私も16年前に同じことを感じました。
もし、マニラ大会に参加していなければ、私は果たして司祭になっていただろうかと思います。
それほどの大きな体験を青年たちはワールドユースデーから得ることができます。

 次回のワールドユースデーは2013年7月にブラジルのリオデジャネイロで開催されます。
次の世代の教会を担う青年たちが、一人でも多く参加してくれることを望んでいます。
彼らがワールドユースデーに参加することによって、キリストに従って歩む心をより豊かなものとすることができますように。