2010年10月
ロザリオの祈り
ペトロ 梅原 彰 神父
10月はロザリオの月です。
現在マリア信心がうすらいできています。悲しいことです。
マリアはキリストの母として、神の救いのご計画の中で、どのように協力されたかを思い起こすことです。
マリアのみ心はキリストのみ心に深く一致し切り離すことはできません。
聖ベルナルドは「マリアは神のおん母となるために、神の全能の傑作として造られ、豊かな恩恵で飾られた偉大なお方であり、神のみがマリアの偉大さを知っておられる」と云っています。
聖ヨハネ・ベルクマンスは「マリア信心をしない限り、助かりはおぼつかないと考える」と云っています。
聖母マリアは13世紀に聖ドミニコにロザリオを授け、15世紀には福者アラノに「ロザリオ信心に対するお約束」を啓示されました。
その約束を一部紹介しますと
このような素晴らしい約束を知った私たちは個人としてもグループとしても、家庭でもロザリオの祈りをしたいものです。
子どもから大人まで、健康な人も病気の人もいつでも唱えることが出来ます。
電車の中でも歩きながらでも、寝ながらでも唱えられます。
私が大阪小神学校に入学した頃神学校の前にガラシア病院が開設されました。
創立者田口司教のお母さんがまもなく入院されました。
私たち小神学校2、3人がお見舞いに行った時のことです。
私は一日3環ロザリオを唱えます。
「一環は息子田口司教のため、一環は私を含め病人のため、もう一環は煉獄にいる霊魂のために捧げます」とおっしゃいました。
司教さまのお母さんはさすが祈りの人だと感心しました。
ロザリオはマリア様への祈りという性格を持っていますが、キリストを中心とした祈りです。
神の子イエズスはおとめマリアの胎内で生れ、その生涯の主な出来事は「聖母マリアへの祈り」のことばを背景として唱えられます。
喜びの神秘、苦しみの神秘、栄光の神秘、光の神秘、にまとめられています。
これらの神秘がマリアの心を通して私たちをイエズスとの交わりへと与からせるのです。
私たちはロザリオの信心を通してマリアと一致して、マリアと共にキリストのみ顔を観想しながらロザリオを唱えましょう。