2010年6月
イエズスのみ心の信心と
聖マルガリタ・マリア・アラコック
ペトロ 梅原 彰 神父
今月11日(金)はイエズスのみ心の祭日です。
イエズスのみ心の信心が全教会に広まる大きなきっかけと影響を与えたのがマルガリタ・マリア・アラコックです。
神は彼女に重大な役割を果たす準備をされました。
すなわち、「み心の信心」を広げることを望まれたのです。
ある時彼女が祈りに没頭していると、イエズスが現れ、茨に囲まれ、その上に十字架のついた心臓を示し、「見よ、人を愛するために、数々の苦しみを耐え忍んだこの心を。私はそれに対して感謝を受けることこそ当然であるのに、報いられるのはただ冷淡と忘恩とばかりである」と。
この慰めを受けるために、キリストはゲッセマネで悶え、苦しまれた時間と同じ時間である木曜日の夜に聖体の前で一時間の祈りをすることを求められたのです。
さらにみ心の祝日を定めること。
それを記念する初金曜日の祝いとご聖体拝領を頼まれたのです。
また信者の家庭をみ心にささげることも啓示されました。彼女は主のご出現とその啓示のすべてを目上の人に打ち明けましたが、最初はその言葉を信じてもらえず、多くの試練を受けた後、教会の調査が行われました。
イエズスが彼女に現れておっしゃったことばは真実であることが認められ、み心の信心は自然と全世界に広がって行ったのです。
イエズスのみ心の信心は、初金のミサに連続9回与り、ご聖体拝領した人は全免償とよき臨終を迎える恩恵が与えられるとの、イエズスの啓示がアラコックに与えられたことにより、全世界に広がっていきました。
私たちは神が世界を創造し、神のみ子が人となられ、人類の救いのために、生命までも捧げてくださった救いのみわざ、そして罪によって神に背くキリスト者に悔い改めををうながしておられるイエズスのみ心を思い、私たちも忘恩に報いるよう祈りと犠牲を捧げなければなりません。