教会月報 巻頭言

2007年9月​​​​​​

祈りの大切さ

 去年、次のような話を読みました。

 高等学校の若い先生のメアリーについての話です。
メアリーは一生懸命教えていたのですが、ビルという学生はいつも授業をめちゃくちゃにしました。
ある日メアリーが授業の前に教室の机で、あることを紙に書いていた時、突然ビルが入って来て、メアリーに近づきながらこう言いました。
「何を書いているんですか。」
メアリーは答えました。
「神様にお祈りを書いています。」
ビルは冗談っぼく言いました。
「神様は本当にあの祈りを読めるのですか。」
メアリーは答えました。
「神様は何でもできるのです。この祈りにも答えられるのです。」
それからメアリーは聖書の中に、その紙を入れて黒板に向かって書き始めました。
隙を見てビルはその祈りを盗んで自分の教科書に入れたのです。

 20年後、ビルが古いものを捨てていた時、その教科書の中にメアリーが書いた祈りを見つけました。
ビルはそれを読み始めました。
なんとその祈りには、こう書いてあったのです。
「神様、この仕事を失敗させないでください。このクラスはビルのせいでとても悪くなります。神様、彼の心を変えてください。彼はとても悪い人になるかもしれませんし、とてもいい人になるかもしれません。」
ビルはこの祈りにびっくりしました。
実は2時間前に仕事でとても悪い決心をしていたのです。
それ以来、財布のなかにこの祈りを入れて毎日読んでいました。
この祈りのおかげでビルは悪い決心を断って正しいことをしました。
一ケ月後ビルはメアリーに電話して、その祈りで彼の人生がどのように変わったのかを話しました。

 この話は二つの大切なことを物語っています。
第一に、祈りは非常に強いものです。
祈りは本当に人の人生を変えることができます。
体と心に祈りの影響は明らかです。
祈りの力は引力より強いものです。

 第二に、祈りが成功するためには忍耐が必要です。
祈りは毎日続けなければなりません。
毎日決まった祈りの時間があればきっとこのことができるでしょう。
クリスチャンの人生には、規則的な祈りの時間がなくてはならないものです。
祈りを通して何でもできます。
メアリーと同じように何年後でもきっと出来ます。

 疑う余地はありません。

ジョヴァンニ神父